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  • feriguc

流氷


 北海道に移住してきて初めて流氷を見ました。最近は流氷を見に以久科原生花園に出かけています。ここは斜里から知床半島に続く海岸線で春から夏には様々な野草の花が咲きそろう所ですが、冬には海を埋め尽くす流氷をまじかで見る事が出来ます。固く凍った道を通って海岸にでると、そこは水平線までびっしりと氷に覆われた白の世界。訪れる人も比較的すくなく、時に誰もいない雪上に一人、遠く知床の山並みを眺めながらオホーツク海を埋め尽くす氷に圧倒され別の世界にいるような感覚になります。


 この流氷を見ていて感じる不思議な感じ。それはその風景だけでなく音だと気が付きました。いつも海岸で聞こえている波の音が全くないのです。特に風もない時は、遠くまで広がる真っ白な氷原を前にして全くの無音。鳥も鳴かず、船の音も、人の話し声も聞こえない広い空と白い海の無音の世界。少し胸がざわざわするような、それでいて透明な澄んだ空気が体にしみとおるような気持ちになります。

 春になると流氷も去っていきますが、機会があればぜひ見ていただきたいなと思います。

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